アトピー性皮膚炎は、かゆみの強い湿疹が慢性的にくり返される皮膚の病気です。乳幼児期から症状が現れることが多いですが、思春期や大人になってからも発症することがあります。

皮膚が敏感で乾燥しやすく、ちょっとした刺激でかゆみが強くなるため、掻いてしまい、さらに症状が悪化する…という悪循環が起こりやすいのが特徴です。

東白壁クリニックでは、小さなお子さまから大人の方まで、それぞれのライフスタイルに合わせた個別性の高い治療とスキンケアの指導を行っています。症状が安定している時期も、再発予防を含めた継続的なサポートを大切にしています。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は1つではありません。体質的な要因（アトピー素因）と、外的な刺激や生活環境が複雑に関係しています。

内的な要因（体質）

• アレルギー体質（アトピー素因）：家族にアトピーや喘息、花粉症などがある

• 肌のバリア機能が弱い（セラミドなどが少なく、水分が逃げやすい）

外的な要因（環境・生活習慣）

• 汗や乾燥、ホコリ、ダニ、花粉、ペットの毛などの刺激

• ストレスや睡眠不足

• 洗剤やシャンプー、衣類の刺激

• 食物アレルギーが関与する場合も（特に乳児期）

このような複数の要因が関わっているため、症状の出方や治療の効果も人によって異なります。

アトピー性皮膚炎の症状について

アトピー性皮膚炎では、以下のような症状が出現・持続・再発します。

• 強いかゆみ

• 赤み・湿疹・じゅくじゅくした皮膚

• 掻きこわしによるかさぶたや色素沈着

• 肘や膝の裏、首、顔まわりなどの繰り返しやすい湿疹

• 皮膚が厚くゴワゴワしてくる（苔癬化）

特にお子さまでは、夜間にかゆくて眠れないこともあり、ご家族の負担にもつながります。

アトピー性皮膚炎の治療法について

当院では、お一人おひとりの症状や生活背景を踏まえ、その方に合った治療とケアを組み合わせてご提案しています。

基本の治療

• ステロイド外用薬：炎症をしっかり抑え、症状のコントロールに用います

• プロトピック®軟膏やコレクチム®軟膏など：長期管理に向く軟膏で、患者様の状態に合わせて処方します

• 保湿剤の使用：肌のバリア機能を回復させ、再発を防ぎます

日常のスキンケア・環境整備のサポート

• 入浴・洗浄方法の指導

• 洗濯洗剤の選び方

• 寝具・衣類などの素材のアドバイス

• 学校・園でのケアの方法（お子さまの場合）

「薬だけに頼るのではなく、肌と向き合いながら根本からコントロールしていくこと」が、アトピー治療のカギです。

アトピー性皮膚炎についてのよくある質問

Q1. ステロイドって使っても大丈夫ですか？

A1. 正しい使い方をすれば、安全性が高い薬です。必要な期間に必要な量をしっかり使うことが、かえって症状を早く改善させます。長期使用や自己判断での使用は避け、医師と相談しながら使いましょう。

Q2. 子どものアトピーは治りますか？

A2. 成長とともに体質が変わって改善するケースもあります。ただし、幼児期からの正しいスキンケアや適切な治療が、将来の悪化を防ぐポイントになります。

院長より

アトピー性皮膚炎は「かゆみ」という症状に日々悩まされる、生活の質に直結する病気です。特に小さなお子さまの場合、ご家族と一緒に乗り越えていく姿勢がとても大切です。

私たち東白壁クリニックでは、年齢や症状の程度に応じた最適な治療とアドバイスを行っています。