体表のできもの・しこり(粉瘤や脂肪腫など)
「皮膚の下に丸いしこりのようなものがある」
「ニキビかと思っていたら、大きくなってきた」
「いつも同じ場所にできて、何度も腫れる」
こうした症状で来院される患者さまの中に多いのが、粉瘤(ふんりゅう)や脂肪腫(しぼうしゅ)などの“良性のできもの”です。
見た目や触り心地は一見「ニキビ」や「できもの」に見えることもありますが、中身が袋状になっていたり、皮下に脂肪の塊ができていたりするため、自然には治らないことが多いです。
東白壁クリニックでは、形成外科専門医による丁寧な診察・日帰り手術にも対応しています。
※手術に必要な血液検査もあるため、基本的には当日の手術は行っておりません。後日、予約日に手術となりますのでご了承ください。
特に「繰り返し腫れる」「見た目が気になる」といったお悩みに、患者さまの生活スタイルに合わせた最適な治療をご提案しています。
粉瘤・脂肪腫とは?
粉瘤(アテローム)
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皮膚の下にできる良性の袋状のできもの
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中に「角質(垢のような成分)」がたまり、徐々に大きくなる
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中身が排出されずに炎症を起こすと「赤く腫れて痛む」「膿が出る」ことも
脂肪腫
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皮下にできるやわらかい脂肪のかたまり(良性腫瘍)
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基本的に痛みはないが、徐々に大きくなる
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稀に神経を圧迫し、痛みやしびれを起こすことも
よく見られる症状と部位
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しこりのようなふくらみがある(痛みなし)
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表面は正常でも、押すと硬さや柔らかさを感じる
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首・背中・顔・耳の後ろ・お尻などにできやすい
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化膿して赤くなり、膿が出てくることも(炎症性粉瘤)
特に粉瘤は「潰してもまたできる」「悪臭がある」といった特徴があり、繰り返す前に根本からの治療(袋ごと取り除く手術)が必要です。
当院での治療法
当院では、形成外科の経験を活かし、機能性と整容面の両方に配慮した治療を行っています。
1. 視診と触診による診断
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多くの粉瘤や脂肪腫は、診察のみで診断可能です
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状態によっては、エコー検査や病理検査もご案内します
2. 炎症がない粉瘤の手術(保険適用)
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手術を局所麻酔下にて行います(日帰り手術)。
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小切開を加え、できものを取り除きます。傷あとが目立ちにくい方法を選択します
3. 炎症性粉瘤の場合(感染している場合)(保険適用)
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腫れて痛むときは、まず膿を出す処置(切開排膿)を行い、落ち着いてから後日手術を行います
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抗生物質の内服や外用を併用することもあります
4. 脂肪腫の切除(保険適用)
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手術を局所麻酔下にて行います(日帰り手術)。
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皮膚切開を加え、できものを取り除きます。傷あとが目立たないようにきれいに縫合します。
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神経の近くや大きな脂肪腫ではMRI撮影をお勧めします。連携施設へご紹介とさせていただきます。
料金について(保険診療)
| 治療内容 | 保険点数目安(3割負担) |
|---|---|
| 粉瘤・脂肪腫の摘出手術 露出部位(直径2cm未満) | 約5,000~6,000円程度 |
| 粉瘤・脂肪腫の摘出手術 非露出部位(直径3cm未満) | 約4,000~5,000円程度 |
| 病理検査費用 | 約4,000~5,000円程度 |
※腫瘍の大きさや部位(露出部と非露出部)で料金が異なります。
※腫瘍を除去するための費用の他に、診察料、処方料、検査費用がかかります。
よくある質問(体表のできもの)
Q1. 粉瘤は放っておくとどうなりますか?
A1. 粉瘤は自然には治らず、大きくなったり、化膿したりすることがあります。痛みがなくても、気になった時点で受診をおすすめします。
Q2. 手術は怖いのですが、大がかりですか?
A2. 当院で行う手術は局所麻酔による日帰り手術が中心です。麻酔中は痛みを感じませんし、手術時間も15~30分程度が目安です。
(手術に必要な血液検査もあるため、基本的には当日の手術は行っておりません。)
Q3. 粉瘤と悪性腫瘍(がん)の見分けはつきますか?
A3. 視診・触診でほとんどの場合は良性と判断できますが、当院では切除した腫瘍は病理検査(組織検査)を行い確定診断を行っております。
院長より
皮膚のできものは、一見するとニキビやしこりと見分けがつかず、つい放置されてしまうことがよくあります。
しかし、早めに診察していただければ、痛みや再発のリスクを減らす治療が可能です。
当院では、形成外科の専門的な技術を活かし、できる限り目立たない傷あとでの治療を心がけています。
不安な気持ちも含めて、どうぞお気軽にご相談ください。
